2020.10.06 【report】
新プロジェクト『チェキガール』始動!
■コスプレーヤー「雨宮あんず」
「雨宮あんず」というのはコスプレーヤーとして、チェキグラファーとしての名前です。
平日は会社員としてコスプレーヤー応援のためのwebサイトやアプリの運営、イベントでのキャスティングなどを行なっています。
趣味で始めたコスプレは仕事の1つとなっています。コスプレーヤーのマーケットがもっと広がるように、SNSで発信したりしていますし、私が一つの事例になればと思っています。
■チェキグラファー講座で世界が広がった
もともとコスプレーヤーとして活動していく中で、チェキはとても身近にありました。イベントに参加してくださった方に、その場で写真を撮影してコメントを書いて販売することは日常的に行なっていましたから。ただ、チェキについての知識はほぼゼロでもありました。
知り合いから「チェキグラファー」ということばを聞いて、チェキとコスプレはすぐに結びつき、直感的に「私もやりたい」と思いました。チェキで発信している人が少ないというのも理由の一つでした。
チェキグラファー養成講座に参加してみて、デジタルやアナログ、ミニとスクエアなど、色々なカメラやフィルムがあることは初めて知りました。また、今までもデコレーションをしていたけれど、デコレーションの方法や撮影方法を学べたのは貴重でした。
同じ養成講座に参加した人とグループで話しをする場面があるのですが、ほかの人より私の方がチェキについて知っていることも点もあり。私もちょっとですが、自分の知識を共有できたのもよかったと思います。チェキグラファーの講座を受講して、チェキに対する考え方は大きく変化しましたね。
■モノとして絶大な価値をもつチェキ
昨年の11月にニューヨークで開催されたアニメのイベントのチェキ会ブースでコスプレーヤーとして参加しました。3日でチェキで約1500枚の写真を撮影して、来場者にプレゼントしたんですよ。
ヨーロッパやアメリカでのコスプレ人気は高く、イベントにもたくさんのコスプレーヤーが参加していました。日本ではコスプレーヤーというとアニメオタクの延長線上というイメージで、中には奇異な目で見る人もいます。
でも、ヨーロッパやアメリカでは親子や夫婦でコスプレをしている姿をよく見かけます。特に子どもは仮装の一環というイメージです。鬼滅の刃の人もいましたし、ドラゴンボールのコスプレの人もいました。
完成度はさまざまですが、みんなコスプレを楽しんでいます。カメラを向けると、「撮って!」とアピールしてくる人がほとんどであるのもヨーロッパ、アメリカのイベントならではだと実感しています。
もちろん、コスプレーヤーの私をケータイで撮影する人もいるのですが、チェキ写真はモノとして存在するので、コスプレーヤー雨宮あんずのグッズの一つにもなりますし、このイベントに参加したお土産にもなるんです。これこそが、チェキの価値だと思います。
■「チェキ×○○○」で新しい価値を生む
私がチェキグラファーとして活動するようになって思うことは、チェキグラファーには定義がないということ。だからこそ、色々なことができるとも言えます。
私はチェキグラファーの中で、コスプレーヤー担当だと思いながら活動しています。コスプレーヤーとチェキグラファーをうまく掛け合わせることで、いろいろな新しい価値あるモノをみつけていければと。
また、チェキグラファーは私にはコスプレーヤーと同格のもの。つまり、チェキはコスプレでビジネスをするための一つの部品ではありません。二つががっつり組むことで、「1+1=2」ではない、もっと大きなものができると感じています。
例えば最近では、「チェキガール」というプロジェクトが始まりました。「チェキガール」は、チェキをモチーフとしたコスチュームを着てみんなで「チェキガール」になる参加型のプロジェクトです。
なんとスカートがチェキ写真でデザインされているんです。スカートのポケットにチェキが入っていて、ファンの方が目の前でチェキを選んで、取り出せるのが最大の特徴です。
チェキにQRコードをつければ、スマホから飛び出すARチェキに感動してもらう、音チェキで声を聞いてもらう、SNSのフォロワーになってもらうなどなどいろんな使い方ができます。
さきほど日本ではコスプレーヤーやコスプレにあまりよいイメージをもっていない人もいるとお話しましたが、コスプレにお金を落とす文化はほとんどありません。
でも、チェキグラファーの私の場合は、コスプレーヤーに大きなビジネス的価値を生み出せたと思っています。チェキを撮影して楽しむ先には、チェキと何を組み合わせたらどういう新しい価値が生み出せるか、これを考えることがとても重要だと思います。
■コスプレをもっとみんなが楽しめる文化にしたい
私、実は普段はモノトーンの服しか着ないんですよ。でも、コスプレーヤー「雨宮あんず」のときは、華やかな服を着て、メイクして、キャラクターになりきったりしています。好きなものになるというのも自己表現のひとつですよね。
コスプレーヤーに関わる仕事をしていて思うのは「コスプレがなんでもっと広がらないのだろう」ということ。例えば、多くの人はテーマパークでは、キャラクターの耳をつけたり、花飾りを被ったりしているのに、他のところではそんなことしている人はみかけません。ファッションを楽しむように、コスプレを楽しむ人がもっといてもいいかなと思います。
コスプレも一つの文化としてみんなが楽しめるように。私がその一助になればと活動していますが、その中でチェキグラファーは私の重要なキャリアになっています。