2020.09.20 【column】
飛び出せ!動物ずかん
芸術系の大学出身で、企業や福祉施設などから依頼を受けて「マンガ」を使った資料などを作成する仕事をしています。お客様への説明資料やチラシ、webサイトなどの読みものは、文面よりもマンガの方が読者にリーチしやすいですから。
仕事のつながりで、チェキグラファー講座に参加させてもらい、今はチェキグラファー講座の講師をしています。参加者の方々にはチェキの機能だけでなく、チェキグラファーとしてチェキの意味や価値について考えてもらえたらと思っています。
コロナ禍で、外出することがままならず、特に人が集中する場所に出かけることが難しいと考えている方も多いのではないでしょうか。
そこで「チェキを使って、なにか楽しめることはないか」ということを考え、思いついたのが「お部屋の中に星空を!『チェキプラネタリウム』を作ろう!」です。
星空を写したチェキ写真に夜光塗料で星やイラストを描き、部屋の中に飾ります。これだけで充分、部屋のインテリアになるのですが、見せ場はここから。照明を消すと、描いた絵が光で浮き出てきて、そのぼんやりとした光にとても癒されます。
そのほかにも、「結婚式の思い出写真で『チェキ時計』を作ってみました!」という動画も公開しています。「チェキ」写真が持つ独特の雰囲気は、いろいろなアイデアを生み出すきっかけになりますね。
ライブハウスもコロナ禍の影響を受けている業種のひとつです。そんなライブハウスの「助けになることはできないか」と考えおこなったのが、チェキで撮影した自身の写真に応援メッセージを書いてもらうこと。
500人以上のファンの方々のチェキ写真で、巨大な作品を作りライブハウスに贈りました。
チェキは撮影したものをすぐにプリントでき、その場にいる人同士で共有できるという特徴があります。
以前のカメラで撮影した写真だとプリントするまでに時間がかかりましたし、今のデジタルカメラで撮影した写真では「モノ」として残すことができません。
しかし、チェキだと撮影してその場でプリントできるので、写真を「モノ」としてすぐ手にすることができます。また、プレゼントする人に対する「思い」やそのときの気持ちをペンなどで書き込むこともでき、鮮やかにデコレーションすることもできます。
今、そのライブハウスは徐々に再開しはじめたのですが、チェキを送ってくれた人が、さらにライブハウスへの思いを深めて、訪問してくれるようになっています。
「私の写真がここにある」というだけでも、出かけるモチベションになりますしね。
■写真を撮影する意味が大きく変化した
現在、勤めている会社が火災保険の仕事もしているので、写真に触れる機会は多かったのですが、チェキグラファー講座でチェキに出会ってから、私にとっても写真の意味は変化しました。
それはつまり、写真は撮影したら終わりではなく、撮った後に伝わる、伝えられるものがあるのではないかということ。
フィルムはお金がかかっているので撮影するために被写体を吟味しますし、デジタルのチェキカメラであれば、お気に入りの1枚をプリントします。
だから1枚の写真の価値がもともと大きく違います。
イベントの場でしたら、その1枚を複写してその場でプレゼントすることもできます。プレゼントする方はその1枚の写真に思いをプラスし、プレゼントされた方も、イベントの思い出とともに大切に残すことができます。
チェキは撮影しておしまいではなく、撮影したことからスタートなのです。
私にとって、チェキはモノづくりの一つです。それは1枚の写真でも、たくさんの写真でも同じことです。写真を撮影することの意味以外の、もっといろいろな価値があります。
最近では、お店の依頼を受けてオリジナルアートを提供させていただきました。ライブハウスのチェキ作品を見て感動された別のお店のオーナーさまからの依頼です。
ただ、「チェキをキャリアにする」と言っても、それほど肩に力を入れる必要はありません。
チェキで撮影したものを小物で飾ってみて、ネットで販売してみるということからスタートしてもいいでしょう。スポーツをやっている人なら、チェキで練習中のフォームを撮影してもらい、本人とコーチの間で改善点を共有する手段として使うでもいいと思います。
もし100人のチェキグラファーに「チェキグラファーって何ですか」と質問したら、100通りの回答があっていいと思います。チェキとビジネスと結びつけて新しい価値を生み出す人、チェキと特技を組み合わせて新たな芸術を生み出す人、チェキをお客様とのコミュニケーションのクッション材として利用する人などなど。
チェキグラファーとはチェキを使って新たな価値や意味を生み出す人のことを指すのだと思います。これからも私なりのチェキグラファーキャリアを楽しんでいきます。